Biophilia 電子版 10

特集: 健康情報・医療情報・疫学情報 最前線

      

糖尿病をはじめ、増加の一途をたどる生活習慣病。その一方では、新薬の開発や再生医療など高度な研究が進められ、患者もその恩恵に授かれるようになってきた。こうした発展を支えているひとつに、患者からもたらされる各種の情報がある。生活習慣、環境要因、検査データ、遺伝子等々、どれひとつとっても治療には欠かせぬものばかりだ。そして、これら一人ひとりがもつ情報を
集積、分析することで、一人ひとりにあった治療や予防が可能となる。今回の特集では、オーダーメイド医療の実現に向けて進められているわが国のコホート研究を中心に、現場の取り組みをご紹介しよう。

「付録 生態工学ハンドブック vol.3-5」

もくじ

【特集】2型糖尿病治療研究の最前線

診療情報とゲノム情報の蓄積と活用から見えてくる未来

大江 和彦(東京大学大学院)
keywords: 電子カルテ , 医療情報システム , パーソナルゲノム情報 , データベース , 個別化医療
「東北メディカル・メガバンク事業」における創造的復興と次世代医療への挑戦
 清元 秀泰、山本 雅之(東北大学東北メディカル・メガバンク機構(ToMMo))

keywords: 震災復興 , 地域医療 , ゲノム・コホート , 三世代 , 個別化予防

ヒトゲノム解析における「偶発的所見」なるものへの対応をめぐって
武藤 香織(東京大学医科学研究所)
keywords: 専門家集団の見解 , 知らないでいる権利 , 偶発的所見
ゲノムコホート研究とバイオバンクにおける倫理的配慮
─二次利用に関して─
玉腰 暁子(北海道大学大学院)
keywords: ゲノムコホート研究 , バイオバンク , ELSI(倫理的法的社会的諸問題)
地域住民ベースの分子疫学コホート研究に求められる情報公開
三代 泉、津金 昌一(国立がん研究センター がん予防・検診研究センター)
keywords: 生活習慣病予防 , 次世代多目的コホート研究 , 分子疫学コホート研究 , 標準プロトコール , 情報公開
ゲノムコホート研究の「倫理的課題の検討」をめぐる光と影

田中 英夫(愛知県がんセンター研究所)
keywords: ゲノムコホート研究 , 倫理 , 分子疫学研究 , 遺伝子環境交互作用 , 日本多施設共同コーホート研究
子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)
新田 裕史、須田 英子(国立環境研究所 エコチル調査コアセンター)
keywords: 子ども , 健康 , 環境 , 化学物質 , 出生コホート研究 , 疫学研究 , 倫理的課題
オーダーメイド医療の実現プログラム(BBJ)における社会との接点
─倫理的配慮と研究の透明化をめざして─
洪 賢秀(東京大学医科学研究所)
keywords: ゲノム研究 , 患者バイオバンク , インフォームド・コンセント , 倫理的配慮 , 研究の透明性 , 社会との接点
患者さんに支えられる国立がん研究センターバイオバンク

小林 いずみ、吉田 輝彦(国立がん研究センター研究所)
keywords: バイオバンク , 試料と情報 , 個別化医療 , 分子標的治療
糖尿病の病態遷移、電子カルテ情報、レセプト情報

佐藤 直市(飯塚病院)
keywords: 糖尿病関連医療費 , 糖脂質代謝 , 糖尿病性腎症 , 医療情報 , レセプト情報
2型糖尿病に関する研究開発の方向性
─大規模専門家アンケートから得られた示唆─
重茂 浩美、小笠原 敦(文部科学省科学技術・学術政策研究所)
keywords: 2型糖尿病 , 課題解決型シナリオプランニング , 専門家アンケート , 戦略課題 , 累積重要度

【総説】


地域連携による新製品開発オホーツクで育まれる農大ブランド
永島 俊夫(東京農業大学)
keywords: 地域資源利用 , オホーツク , 高付加価値化 , エミュー

【連載】


研究と研究倫理
〈第1回〉研究不正はなぜ起き続けるのか
倉地 幸徳(ミシガン大学名誉教授)
keywords: 科学研究精神 , 成果第一主義 , 故意ではない誤り
超高齢社会を元気で安心に過ごしていただくための歯科の役割
〈第5回〉安心、安全なインプラント治療
上野 大輔(鶴見大学歯学部附属病院)
keywords: 歯科インプラント , 骨再生誘導法 , 上顎洞底挙上術 , オンレーグラフト
医工連携
〈第4回〉"複合型マッチングスキーム"として進化を遂げる本郷展示会
柏野 聡彦 (三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
keywords: 製販ドリブンモデル , 地域医工連携活動 , 本郷展示会 , 複合型マッチングスキーム , 製販企業 , ものづくり企業

Silva Scientiae XXXⅠ

─科学実験の再現性─
久原 孝俊(順天堂大学大学院医学研究科 アトピー疾患研究センター)


付録 生態工学ハンドブック vol.3
エネルギー・物質生産と生態工学


1.太陽熱利用と生態工学

玉浦 裕(東京工業大学 名誉教授)

2.セルロース系バイオエタノール原料作物とその栽培

森田 茂紀(東京大学)

3.バイオマスの生物化学的変換―メタン発酵とエタノール発酵―

遠藤 良輔(大阪府立大学)

4.バイオ水素

土肥 哲哉(日本有機資源協会)

5.空気浄化への光触媒の利用

白石 文秀(九州大学)

6.循環型原料を用いた化学的物質生産技術

富永 健一(産業技術総合研究所)

7.炭素捕集と生態工学

水谷 広(日本大学)

付録 生態工学ハンドブック vol.4
センシングと生態工学


1.センシングと生態工学

齋藤 高弘(宇都宮大学)

2.センシングによる品質評価

蘒原 昌司(農業・食品産業技術総合研究機構)、齋藤 高弘(宇都宮大学)

3.植物体内での炭素の移動

谷 享(環境科学技術研究所)

4.植物機能リモートセンシングと植物診断、フェノミクス研究への応用

大政 謙次(東京大学)

5.植物工場におけるセンシング

高山 弘太郎(愛媛大学)、大政 謙次(東京大学)

6.スキャニングライダーによる植物群落構造解析

細井 文樹、大政 謙次(東京大学)

7.分光反射と温度情報を用いた植生リモートセンシング

内藤 裕貴、清水 庸、大政 謙次(東京大学)

8.CO2濃度センシング

安田 倫己,谷 晃(静岡県立大学)

9.インターネットを利用した農場モニタリングシステム

浦野 豊(東京大学)、石谷 学(国際熱帯農業センター)、大政 謙次(東京大学)

付録 生態工学ハンドブック vol.5
光と生物


1.人工光源の種類と特徴および植物育成における人工照明の設計法

向阪 信一(向阪技術士事務所)、齋藤 直樹(齋藤光源コンサルティング)、
増田 篤稔、小西 充洋、山崎 麻衣子(ヤンマー株式会社)

2.アグリフォトニクス―可視光LEDを用いた植物工場―

渡邊 博之(玉川大学)

3.光と藻類

村上 克介(三重大学)、増田 篤稔(ヤンマー株式会社)

4.光と昆虫

江村 薫(埼玉県農林総合研究センター)、田澤 信二(岩崎電気株式会社)

5.光と魚介類

竹内 俊郎、遠藤 雅人(東京海洋大学)

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この巻号について

第3巻 第2号 (通巻電子版 10号)

Biophilia 電子版 10

特集: 健康情報・医療情報・疫学情報 最前線

発行日: 2014年7月10日

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