Biophilia 2
特集: 宇宙生物医学 -未来への招待-
20世紀に開かれた宇宙への扉。われわれはこの21世紀にどこまで進出できるだろうか。本特集では、宇宙環境が及ぼすヒトへの影響や日本が開発した実験装置など、夢の宇宙生活実現へ向けたステップとして行われている生命科学研究を紹介する。扉の向こうには果たして何が待ち受けているのだろうか? 3・2・1・Lift Off!
(特集編集担当:吉崎 理華)
もくじ
【巻頭エッセイ】科学者・技術者の夢
おいしく食べて健康づくり
"Eat well, be well"
【特集】宇宙生物医学―未来への招待―
宇宙旅行は過酷?
―宇宙旅行のストレス―
宇宙飛行では、身体的ストレスと精神心理的なストレスとの両方がかかる。本稿では、宇宙飛行にはどのようなストレスが伴うか、また、それを克服するための研究を紹介する。気軽な宇宙旅行は果たして実現できるのだろうか。
ヒトは宇宙で生存できるのか?
―宇宙医学:心循環器と自律神経の変化―
宇宙では、人体にさまざまな変化が生じる。本稿では、宇宙飛行士が行っているシミュレーションからわかった、心循環・自律神経系の変化など宇宙滞在で起こる人体の変化について紹介する。
宇宙と地球を行き来する生活を目指して
―宇宙環境での神経・筋の反応―
宇宙環境では、重力、磁場、気圧、放射線などが地上とは異なるレベルで生体に影響を与える。本稿では、宇宙環境での神経・筋の反応を解説することにより、宇宙と地球を行き来する生活を迎えることができるのかを検証する。
宇宙生活実現は「魚」がカギ
―宇宙用水棲生物実験装置と宇宙実験―
宇宙の微小重力環境を利用して、重力と生物との関係を調べるさまざまな研究が行われている。日本が中心となって宇宙実験を行ってきた実験モデルとして水棲生物が挙げられる。本稿では、宇宙環境利用研究における水棲動物の特徴と有用性、これまでに日本が開発した実験装置、そして、国際宇宙ステーションに向けて検討されている宇宙実験の計画や実験装置について紹介する。
宇宙への本格進出を前に
―宇宙実験動物の福祉と倫理を考える―
国際宇宙ステーションの完成を目前にして、人類が宇宙環境に本格的に進出する時代となりつつある。本稿では、NASAの研究機関で体験した動物実験を基にして宇宙関連の実験動物の福祉と倫理の問題を考える。
【連載】
最新実験技術 連載第2回Luciferaseを利用したがん研究
最新実験技術 連載第2回Luceferase Naked DNA遺伝子導入法の肝移植実験への応用
ヒトと動物の共生へ 第2回イヌによるアニマルセラピー
―現代的意味と事例について―
若き教授が熱く語る「研究論文の書き方」第2回外科学教室における研究のあり方とその論文化
【総説】
ゲノム科学の新展開
エボラ出血熱とマールブルグ出血熱
―その診断と対策の現状―
ICHの最近の動向
実験動物の飲料水
―中国の現状―
【インフォメーション】
研究室訪問 第2回ロボット工学が解明する人間科学
官庁インフォメーション
<文部科学省ライフサイエンス課からのお知らせ>
生命倫理・安全に対する取り組みについて
生命倫理・安全に対する取り組みについて
<文部科学省科学技術政策研究所>
ライフサイエンス研究の今後30年の動向予測
ライフサイエンス研究の今後30年の動向予測
<農林水産省 消費・安全局衛生管理課のお知らせ>
飼料等に使用される「遺伝子組換えトウモロコシ(Bt10)」について
飼料等に使用される「遺伝子組換えトウモロコシ(Bt10)」について