Biophilia 9

特集: 眠りのサイエンス

      

なぜ生き物は眠るのだろうか? 睡眠は生き物に何をもたらすのだろうか?
 
睡眠はこれまで残された謎であったが、近年の研究成果によってさまざまなことがわかってきた。本特集では、生き物の生活リズムのしくみ、睡眠、覚醒の調節のしくみについて、そして、睡眠中の脳活動を見るための試み、また人間にはない行動である冬眠について取り上げ、眠りとは何か、その不思議に迫る。

もくじ

Biophilia 対談

こころと医療―心身をともに癒す医療を目指して―
池口惠觀(烏帽子山 最福寺法主)、永田良一(株式会社新日本科学)

【巻頭言】生命科学の進展に寄せて

人間という存在の解明を目指して
川島隆太(東北大学加齢医学研究所)

【特集】眠りのサイエンス

生物はどのように時間を刻んでいるのだろうか?
―生物時計―
深田吉孝、金尚宏(東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻)
睡眠とは? 覚醒とは?
―睡眠・覚醒の調節機構を探る―
裏出良博(大阪バイオサイエンス研究所 分子行動生物学部門)
寝ている間の脳活動を見る
―fMRI-脳波同時計測システムの開発と睡眠中の脳活動計測―
宮内哲、三崎将也、寒重之、小池耕彦、岩田一樹、高濱祥子(情報通信研究機構 未来ICT研究センター)
凍死から体を護る"冬眠"の謎を解く
―冬眠から見える生命システムの新たな姿―
近藤宣昭(三菱化学生命科学研究所)

【連載】

最新実験技術 第8回Rodent Robot 3000
小林英司、皆川真理子(自治医科大学 分子病態治療研究センター)
最新実験技術 第8回ラットと小型移動ロボットのインタラクションに関する研究
―人間とロボットの共生を考える新たな方法論の提案―
石井裕之、高西淳夫(早稲田大学理工学術院)、木村裕(早稲田大学第一文学部総合人文学科)
ヒトと動物の共生へ 第7回動物を尊敬させたい
―ヒトと動物との共生を実現するために―
小菅正夫(旭川市旭山動物園)
若き研究者が熱く語る「研究論文の書き方」第5回緻密で隙のない文章構成
―よ~く考え、イメージを膨らまそう―
村上孝(自治医科大学分子病態治療研究センター 臓器置換研究部)

【総説】

カラスの脳とその能力を探る
杉田昭栄(宇都宮大学農学部生物生産科学科)
国際生物オリンピックは日本の生物学教育を向上させることができるか!
小林興(帝京平成大学現代ライフ学部情報サイエンス学科 国際生物学オリンピック日本委員会 運営委員会副委員長)
中国医科大学の日本語医学クラス
李勝軍、賈宝萍、才越、王立華(中国医科大学)
中国の日本語医学教育コースについて
劉陽(中国医科大学客員教授、慶應義塾大学医学部共同研究員、静和病院)

【インフォメーション】

海外科学雑誌情報 Silva Scientiae II
久原孝俊(順天堂大学大学院医学研究科アトピー疾患研究センター)
Capsula Verborum
ポアンカレ予想 : The Poincare conjecture

フィールズ賞 : The Fields prize

ネアンデルタール人 : Neanderthal

氷床 : ice sheet

総鰭亜綱の魚 : lobe-finned fish

シーラカンス目 : Coelacanthiformes

透明マント : invisibility cloak

加齢(性)黄斑変性症 : age-related macular degeneration (AMD)

生物多様性 : biodiversity

ドクチョウ : passion vine butterfly (Helico-nius)

回折限界 : diffraction limit

長期増強 : long-term potentiation (LTP)

長期抑圧 : long-term depression (LTD)

低分子干渉RNA : small interfering RNA (siRNA)

マイクロRNA : microRNA (miRNA)
研究室訪問 Vol.07清酒酵母の秘密を求めて
東京農業大学応用生物科学醸造学科 醸造微生物学分野 中里厚実研究室(醸造微生物学研究室)
官庁インフォメーション

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この巻号について

第3巻 第1号 (通巻9号)

Biophilia 9

特集: 眠りのサイエンス

発行日: 2007年3月 1日

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